11月29日(金)13時より、東京・青山にある日本ラグビー協会にて、エディー・ジョーンズ日本代表HC(ヘッドコーチ)の記者会見が行われた。10月16日からい脳梗塞で入院し、11月はチームに帯同できなかったものの、23日に退院し、初めての記者会見ということで多くの報道陣が集まった。ジョーンズHCの顔色は良く、約30分にわたって、身振り手振りを交えて前と変わらない調子で熱弁を振るった。また同席した日本代表GM(ゼネラルマネージャー)である岩渕健輔氏は「来シーズン以降も日本代表はエディー・ジョーンズが指揮を執ります」と語った。
格上のチームに勝利すること
少々緊張気味に記者会見場の席に座ったジョーンズHCは「みなさまのサポートを多くいただいたことに感謝します。メディアのみなさまをはじめ多くの方々のサポートをこれからもいただければと思います」と感謝の意を述べることから始まった。
「2015年ラグビーワールドカップ(W杯)に向けて、今ちょうど半分の時間が過ぎました。これからまだまだやらなければならない事がたくさんあります。それに向かって自分も邁進していきたいと思います。
今後、私たちがやっていかなければ行けないこと、それはこの先の2年間でやらなければならないことですが、今の日本代表(世界ランキング14位)はランクが下のチーム(15位〜21位のチーム)に対しては勝利できますが、この先、『トップ10』入りを目指すにあたってフィジー、トンガ、イタリアのような自分たちよりも格上にあたるチームに勝っていく事が重要になります。
現在の(日本代表の)総キャップ数は、1試合あたりの平均が330、昨年は270でしたので飛躍的にチームは伸びていると実感しています。ただ今後、アタックについても変化をつけなければならないし、着手しなければならないエリアがあります。さらにラン・パス・キックの比率を見直し、ポゼッションがメインのチームとなるようにしたいと思っています。
来年はもっとフィットネスを高めて、もっと速くなるようなトレーニングをやっていかなければならない。フィットネス&ストレングスコーチである、ジョン・プライヤーは今オランダにいて、スピードアップを計るために専門家とミーティングを繰り返しています。自分たちが求めるラグビーをするためには、日本がもっと速くならなければならないからです。
またディフェンスの部分も着手しなければならないです。特にハイボールの状態でどうやって相手と競っていくのかという部分は着手すべきところです。
今回の欧州遠征で日本代表のスタッフはとてもいい仕事をしてくれました。特に、スコット・ワイズマンデル(HC代行)はいい仕事をしました。2年かけて『トップ10』入りを目指して1分1秒も無駄にできない。今後も成長を進めていかなければなりません」